【玄関土間がある生活】リフォームでおしゃれな玄関土間を作る

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【玄関土間がある生活】リフォームでおしゃれな玄関土間を作る

靴や雨具の収納に困らない、広々とした玄関って憧れますよね。実は近年、「土間」をつくって玄関を拡張する人が増えているようです。「土間」というと、古い日本家屋にあるイメージですが、「外と内の中間地帯」として高い利便性が注目されています。

 

では、玄関に土間をつくるとどのように活用できるのでしょうか。土間の種類やリノベーション費用まで詳しく解説していきます。

 

土間とは?

いわゆる日本家屋の「土間」は、外と地続きでつながっている、玄関と居室の間に位置する空間です。履物を脱いで食事をとる・寝る空間の居室とは区別されており、屋内と屋外をつなぐ、中間地帯といっても良いでしょう。土足で歩くことができる土間は、雨天時に農具や漁具を手入れする作業場、かまどや調理台で炊事する台所、もしくは来客時に家主が対応する玄関などを兼ねる、フレキシブルな空間でした。しかし明治以降、住宅が西洋建築の影響を受けていく中で、土間は玄関の一部へと姿を変えていきます。

 

一方、現代の「土間」は、タイル張りやモルタル仕上げなど、2~3畳ほどのおしゃれな空間へと進化しています。戸建だけでなくマンションにも取り入れられ、インナーガレージのように外に置くものを保管できる空間や、趣味の作業場として活用されています。玄関に限らず、リビングルームの一部をリノベーションして、ベランダないし庭との間に土間を設けるケースもあるので、自分のライフスタイルにはどんな土間がよいかイメージしてみましょう。

 

土間の素材

かつて土間の床は、床板を張らずに土の地面のまま、もしくは消石灰を加えて土を固めた三和土(たたき)で仕上げていましたが、現代の土間にはさまざまな床材が使用されています。床材によっても見栄えや機能性が異なるので、メリット・デメリット含めてチェックしましょう。

 

タイルの土間

意匠的なモロッコタイルや、ニューヨーク風のサブウェイタイルなど、カラー、模様、組み合わせ方次第で空間にアクセントを加えられるタイル張り。バリエーションが豊富なため、イメージに合った土間をつくることができますが、こだわりすぎるとコスト高になるので気をつけましょう。選ぶタイルの素材によって扱いやすさが異なりますが、一般的なタイルのメリット・デメリットをご紹介します。

 

メリット:耐久性が良い、傷がつきにくい、雨染みで変色しない(素焼きタイルの場合は泥汚れや水分を吸い込み、汚れが目立ちやすい)

デメリット:クッション性がない、目地が汚れやすい、コスト高になる可能性も

施工費用相場:タイル代+施工費用=約4,500~5,000円/1平方メートル/1平方メートル

タイルの土間

モルタルの土間

セメントと砂を合わせた「モルタル」の土間は、インダストリアル系(工業的な無駄のない機能美をイメージしたデザイン)、モダン系のデザインがお好みの方におすすめです。仕上げ方で印象は異なりますが、均一な表面に仕上げると掃除やメンテナンスがしやすくなります。素材が硬く、扉の開け閉めや歩く音などが響きやすいので、注意しましょう。

 

メリット:コストを抑えられる、掃除が楽、蓄熱性が良い

デメリット:冬場は寒い、ひび割れがしやすい、音が響きやすい、クッション性がない

施工費用相場:モルタル材料費+施工費用=約2,000円~5,000円/1平方メートル

 

コンクリートの土間

モルタルに砂利をプラスしたコンクリートは、モルタルよりもひび割れしにくい素材です。蓄熱性が高いので、土間を作業場として使う場合は床暖房と組み合わせると効率よく空間を温めることができます。もしくは日当たりが良い場所であれば、冬でも日中に熱を蓄えて、夜に長く放熱するので省エネになることも。

 

メリット:掃除が楽、蓄熱性が良い

デメリット:冬場は寒い、ひび割れがしやすい、音が響きやすい、クッション性がない

施工費用相場:コンクリート材料費+施工費用=約6,500円〜13,000円/1平方メートル

 

大理石・御影石の土間

大理石・御影石といった天然の石を用いると、高級感のある仕上がりになります。しかし大理石は水分を吸収してシミになりやすく、酸に弱いため、そのままでは扱いが大変です。そのため、土間の床に用いる際は、石を砕いてから樹脂で固めて貼り付ける「半人造大理石床材」を使用します。御影石は雨風に強く大理石よりも扱いやすい素材ですが、高級品で、酸で白く変色してしまう場合もあるため、扱いに注意しましょう。

 

メリット:夏場はひんやりと涼しい、高級感のある見た目

デメリット:冬場は冷たい、コストが高い

施工費用相場:床材費用+施工費用=約18,000円〜20,000円/1平方メートル

フローリングの土間

フローリングの土間

フローリングには、複合フローリングと無垢フローリングの2種類があり、いずれも土間に敷くと居室との統一感が出ます。木材なので、湿気の多い時季など室内の湿度を調整しますが、反面、大量の水をこぼした際に放置しておくとシミ、カビの原因に。石やコンクリートと比べて素材が柔らかく、土足では傷がつきやすいので、玄関よりはリビングに付属するサンルームのような空間におすすめです。

 

複合フローリング:紙の圧縮材を下地にして、表面の3ミリだけ木材を貼った床材

無垢フローリング:木材のみを重ね合わせた床材

 

メリット:居室と統一感がでる、掃除のしやすさ、調湿性能

デメリット:土足では傷がつきやすい、水に弱い

施工費用相場:フローリング材+施工費用=約9,000円〜12,000円/1平方メートル

 

クッションフロアの土間

カーペットのように塩化ビニールシートを床面に敷くクッションフロアは、名前の通りクッション性があるため、足にやさしく、衝撃音を吸収しやすいので防音性も高まります。表面にはタイル調・フローリング調などの模様がプリントされていて、裏面は不織布が一般的です。土足でも良いように摩耗や衝撃に耐える表面強化加工されたものもあります。

 

メリット:クッション性があって足にやさしい、掃除が楽、耐水性がある、施工が簡単

デメリット:劣化が早い、傷がつきやすい、重いものを長期間置いていると凹む場合も

施工費用相場:クッションフロア材+施工費用=約2,200円~4,500円/1平方メートル

 

土間のメリット・デメリット

玄関に土間があると、どのように活用できるのでしょうか。メリットと共に、デメリットもきちんと確認して、理想のリノベーションを叶えましょう。

 

土間のメリット

まず土間のメリットに挙げられるのは、おしゃれな外観です。玄関に併設すると空間が広がれば、すっきりと見えるだけでなく、玄関全体が明るく見えます。靴や自転車もゆとりをもって、ディスプレイのように見せながら収納できるのも魅力です。ほかにも土間の活用方法と一緒にメリットをご紹介します。

 

・玄関として活用すれば「来客が多いときも対応◎」

玄関横に土間スペースを確保すると、来客が多いときでも靴の置き場に困りません。小さな子どもがいる家庭では、荷物をもっていても、ゆとりをもって子どもの準備に対応できます。

スペースのなくなった玄関

・ウォークインクローゼット風に拡張して「収納力UP」

自転車、ベビーカー、アウトドアグッズなど、“外に出しておきたくはない、でも家の中に入れたくない”ものの収納・保管に土間は便利です。ウォークインクローゼットのように土間を設けると、靴や傘のほかにもコートや帽子など、外に出るときに身に着けるものをまとめて収納できます。

 

・雨でも大丈夫!「子どもやペットが遊べる場所」に活用

土間は屋外と屋内の中間地帯なので、雨など、外出できない日でも子どもが遊ぶにはもってこいのスペースです。三輪車で駆け回ったり、キャンプ遊びをしたりしても楽しそう。ペットのくつろぐ場所、毛の生え代わりシーズン時にケアする場所などにも活用できます。

 

・部屋を汚してもOKな「趣味部屋」に活用

土間を仕事・趣味の作業スペースとして活用するのもおすすめです。拡張性が高い空間なので、そのときのライフスタイルに合わせて棚を増設したり、家具を入れたりして、フレキシブルな空間として活用しましょう。

DIYやガーデニングなど汚れが気になる趣味も土間での作業だったら、掃除もしやすく、作業途中で切り上げても家族の目線も気になりません。居住スペースとは切り分けられた空間なので、ちょっとした気分転換できるインナーテラスにしても良さそうです。

 

土間のデメリット

土間を設ける際に知っておきたい注意点がいくつかあります。

 

・冬場は底冷えする

玄関と地続きの土間は、冬場になると底冷えします。物置として活用する場合は、土間と居室スペースの間にドアや間仕切りを設置して外気が居室スペースに入らないようにしましょう。作業スペースとして使う場合は、床暖房や薪ストーブなどの暖房器具を導入することをおすすめします。

 

・段差が負担になることも

居室スペースと空間を分けるため、段差のある土間が一般的ですが、将来的に負担になる可能性もあります。老後の暮らしやすさも念頭に置いて、段差のない、もしくは段差が低めの土間にするなど検討しましょう。

 

・居室スペースが小さくなる

土間は居室スペースの一部を活用して設けるため、土間の分だけ、ほかのスペースが小さくなります。土間を設ける際には、住居全体の空間づくりも併せて考えると良いでしょう。

玄関土間のリフォームの相場

リノベーションで土間を設ける際、まず“どこに”、“どういった目的で”つくるかを考えましょう。それによって床材の選び方や必要面積、間取りの変更方法が変わります。一般的に玄関に土間を新たに設ける場合は、拡張工事が伴うので約50万~100万円ほどの予算を見ておいたほうが良いでしょう。

 

実際の施工期間は1~2週間程度です。しかし、設計などの工程を経るので、リノベーション会社と契約してから工事着手まで1ヵ月程度を見ておきましょう。マンションの場合は、玄関のドアは共有部になるので、新たなドアに入れ替えることは基本的にできません。また、リノベーションする際に管理組合に申請を行う必要があるので、契約時に一度管理組合に規約などを確認しておくと良いでしょう。

 

まとめ

おしゃれで、ちょっと人とは違った住居空間に仕上がる「土間」。アウトドアや趣味が多い人にとっても実用的な空間なので、リノベーションの際にはデザインをとことんこだわりたいものです。

 

理想的な土間をつくりたい、けれどもどこからスタートすれば良いのかわからない方はぜひデザリノのデザイナーにご相談ください。プロの目線で導き出した、理想の我が家に近づくリノベーションプランをご提案致します。気になった方は、ぜひデザリノまでお問合せください。

 

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