​​屋根裏をリフォームして、収納スペースや部屋にする方法。その費用とは? 

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屋根裏をリフォームして、収納スペースや部屋にする方法。その費用とは?

“屋根裏”と聞くと、子どものころに児童小説などで読んだような「屋根裏部屋」を想像する人も多いのではないでしょうか。大人になった今、憧れた秘密の屋根裏部屋を実現してみませんか。

 

デッドスペースとなっている屋根裏空間は、収納や部屋へリフォーム可能です。では屋根裏をどのように活用できるか、リフォームをする際に知っておきたい注意すべき点、費用や工期などを詳しく解説していきます。

 

屋根裏をリフォームしてどう活用する?

屋根裏は、天井板と屋根の間にあるスペースを指しますが、そのまま放置している住宅も多いのではないでしょうか。今まで使っていなかったデッドスペースは、普段使わないものを収納するスペースとして活用できます。クリスマスやひな人形などのイベントのものや、スノーボードやスキー板など年に数回程度しか使わない季節ものなどは、収納場所をとって整理も大変ですよね。屋根裏を収納に活用すると、それらがまとめて片付きます。

 

屋根裏なので玄関やリビングルームまでは少し遠いのですが、年に1回の頻度で出し入れするだけなので、さほど手間にはならないでしょう。また衣装持ちの方であれば、ウォークインクローゼットにすると、衣替えの際に使わない衣類や服飾小物をまとめて収納できます。各部屋に収納スペースが少ない、もしくは部屋をすっきりして見せたい方におすすめです。

 

ほかにも、屋根の傾斜がある分、一般的な部屋と比べて狭くなりますが、子ども部屋や趣味部屋、書斎など部屋としての使用も可能です。はしごで上る屋根裏部屋は小さな子どもにとって秘密基地のように感じるでしょう。もちろんある程度の広さを確保できれば、収納と部屋を両立させることも可能です。

屋根裏

ただし空間を有効活用するには、屋根裏をそのままでは使用できません。人が乗ったり重い物を置いたりできるように床の補強や、室内の調温・調湿機能をできるように壁(屋根)のリフォームが必要なので、必ず施工会社に相談しましょう。

 

 

屋根裏部屋をリフォームするメリット・デメリット 

家族が増えて物が多くなると、家が手狭に感じられますよね。そんなときに屋根裏を部屋として活用できれば、家族の居場所にゆとりができ、収納問題も片付きそうです。では、リフォームする前に知っておくべき屋根裏部屋の注意点などはあるのでしょうか。

 

屋根裏部屋をリフォームするメリット

屋根裏部屋は、天井の高さは一般的な部屋よりも低めですが、寝室や子ども部屋として立派に活躍します。また、大人でも家族と離れて、趣味に没頭したいとき、1人になりたいときってありますよね。家族が団らんするリビングルームが1階にある住宅であれば、屋根裏部屋は最も遠い位置にある部屋です。そのため家の中にいても、寝室とはまた違う、生活から切り離れたプライベートな空間をつくることができます。在宅勤務が多い人にとっては、集中しやすい仕事場となるかもしれません。

屋根裏部屋

また、「増し床工事」で屋根を支える柱などを取り除けば、元の屋根裏空間より広くなるので、より活用の幅が広がるでしょう。屋根裏部屋の新設は、間取り変更して部屋を増やすリフォームよりも少額で済むケースが多いようです。

 

屋根裏部屋をリフォームするデメリット

屋根裏に「部屋」を設ける際にはいくつかの注意点があります。きちんと各要件をチェックして、快適な屋根裏部屋をつくりましょう。

 

・そもそも設置が可能かを事前に調べる

屋根裏の空間が狭すぎる、もしくは人が出入りできる天井高ではない場合、居室空間を設置でいないこともあります。事前に施工会社に現地調査を依頼して、設置可能かどうか調査しましょう。

 

・設置用途を明確にする

屋根裏の空間を収納にするか、部屋にするか用途を明確にしましょう。用途によって施工内容が異なるので、費用も変わります。

 

・はしごの位置と収納方法は要検討

屋根裏部屋への移動は基本的に「はしご」を使用します。その設置場所や収納場所をよく検討して、はしごを設置する部屋の使用方法に影響しないか確認しましょう。また、屋根裏を収納に活用する場合、はしごで物の出し入れ可能か、危険がないか、計画の時点できちんと確認することが大事です。

はしごのある屋根裏部屋

・採光に注意

基本的に屋根裏空間に窓はありません。部屋として活用する際に、明かりは電灯のみで良いか、採光用の窓が必要かを検討しましょう。壁に取り付ける窓と違って、天窓を設ける場合は直射日光による眩しさや暑さ、日焼け、豪雨時の漏水の心配もあります。直射日光にはブラインドや遮熱ガラスを使う、豪雨には気密性の高い窓枠を設置するなど、対策を講じましょう。

 

・温湿度対策に注意

屋根裏は、住宅において最も高い位置にあり、太陽に近いため、熱がこもりやすいという特徴があります。夏場は50度を超え、湿気も相まってサウナ状態になるので、断熱対策が必要不可欠です。屋根や壁に断熱工事を行い、窓ガラスには遮熱・断熱効果が高まる複層ガラスを取り付けることをおすすめします。また、収納には湿気が大敵です。屋根裏には湿気もたまりやすいので、カビや冬場の結露の心配も。換気用に壁に窓を設置するほか、エアコンや自然換気装置、換気扇などを取り付けましょう。 

 

・固定資産税の対象になってしまう場合も

屋根裏は、「天井高が1.4m以下」、かつ「合計床面積が各階の合計面積の1/2以内」であれば、建築基準法において「小屋裏物置等」という扱いです。反対にいえば、この2つの基準を超えた空間をつくってしまうと、屋根裏のリフォームによる「増床」とみなされてしまいます。その結果、固定資産税や住宅保険料が高くなるので、気をつけましょう。また、各自治体によっては「小屋裏物置等」に関して、屋根裏への昇降は「折り畳み式もしくは取り外し可能なはしごとする」、「配線を通してはいけない」など、細かな規定があります。とはいえ、高齢の方がはしごを使うのは危険です。屋根裏空間の用途、老後使用するときの安全性などを考慮し、施工会社と相談しながら、リフォーム計画を組みましょう。

 

屋根裏リフォームの費用

では実際に屋根裏をリフォームする際にかかる費用は、いくらになるのでしょうか。収納、部屋、増し床の3パターンで施工費用を見てみましょう。収納や部屋をつくる費用には、空間の基礎をつくる「基礎工事」、用途に合わせて設備を追加していく「オプション費用」、そして「諸費用」の3つが含まれます。諸費用は各会社によって異なるので、今回は「基礎工事」と「オプション費用」の2つを具体的に見ていきましょう。

 

【収納をつくる(6畳)】合計予算額:約40万円~

・基本工事

天井を開口してはしごの取り付け:約7万円~12万円

床造作:約12万円(1畳あたり約2万円)

 

・オプション費用

電灯・コンセント取り付け:約2万円~

換気扇の取り付け:約3万円~

開口部分への手すり取り付け:約3万円

床の強度が足りない場合の下地補強:約10万円~13万円

 

【部屋をつくる(6畳)】合計予算額: 約96~144万円

・基本工事

天井を開口してはしごの取り付け:約7万円~12万円

床造作:約12万円(1畳あたり約2万円)

 

・オプション費用

電灯・コンセント取り付け:約2万円~

窓取り付け:約4万円~

開口部分への手すり取り付け:約3万円

断熱材の敷き込み・ボード張り:約40~80万円

換気扇の取り付け:約3万円~

クロス張り:約3.5~5万円

エアコンの取り付け:約約10万円~

床の強度が足りない場合の下地補強:約10万円~13万円

 

【増し床工事で既存の屋根裏空間を広げる(3畳→6畳)】合計予算額: 約11万~20万円

壁取り壊し・補強など:約5~8万円

床施工:約12万円(1畳あたり2万円)

 

もちろん追加オプションを減らせば施工費用を低減できますが、快適な空間をつくるためには欠かせないものもあるので、出費を惜しまないようにしましょう。また、固定階段を造作する場合は、約10~18万円ほどかかります。老後も使用することを考えれば、固定階段を設置したほうが安全です。

 

屋根裏リフォームの工期 

リフォームにかかる工期は以下になります。

・収納をつくる場合:1~2日程度

・部屋をつくる場合:3~7日程度

・増し床工事:1日程度

 

断熱工事が加わると、上記の工期に何日かプラスされます。また、屋根裏の状態や工事内容でも工期の日数は異なるので、施工会社に確認しましょう。屋根裏部屋の開口部分にあたる部屋は養生がされるため、施工期間は使用できません。

 

まとめ

まったく使っていなかった屋根裏のデッドスペースを、使い勝手の良い空間へ生まれ変わらせるリフォーム。しかし、屋根裏の用途を明確にしないと工事の内容が定まりませんので、家族でじっくり検討してから、施工会社に相談しましょう。

 

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